7-あわれみの賛歌


 「あわれみの賛歌」は古代イスラエルの賛美歌である。 ヘブライ語の言葉「母の胎内」は日本語で「憐れみ」と翻訳された。 母親の心を持っている神に向かって イスラエル人は 「主よ、憐れみたまえ」と言いながら 実際に 次の事を願う。 つまり「主よ、あなたの心をわたしの惨めさに置いて下さい」という願いである。

 初代教会のキリスト者が昔から言い伝えた祈りを ギリシャ語に翻訳した上で、三位一体の神への祈願に変化した。「Kyrie eleison  憐れみの賛歌」とは 初代教会の大切な祈願である。 キリストの到来を待ち望んで信者は「Maranatha  主よ、来て下さい」と「神の子、主イエス、憐れんで下さい」という簡単な祈願を ギリシャ語、アラム語、ラテン語でも、自由に何回も、何回も繰り返していた。 古いローマ典礼では 何回繰り返すかは 決まっていなかった。 例えば、7世紀末の「ローマ式次第」によれば、教皇が合図をするまで何度でもこの祈願を繰り返していた。 現代では 「主、キリスト、主」の順に3回、あるいは2回繰り返す習慣になりました。

 ギリシャ語で「キリエ、エレイソン・クリステ、エレイソン」と何世紀にも渡って すべての教会で歌われてきた。 また、通訳の出来ない言葉を このままにして、教会は大切にしてきた。 例えば「アーメン、アレルヤ、ホザンナ、エファッタ、タリタクム、マラナタ」など。 三位一体の神に捧げられている憐れみ賛歌を歌う時、あらゆる時代のイスラエル人とあらゆる時代のキリスト者は一致して、神が救いの業を全うするように願っている。





             共同体の返答栄光の賛歌
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