今 月 の こ と ば
2013年12月
☆綾恵(あやえ)お婆ちゃんのお誕生日 ☆海のヒトデのたとえ話

        ☆綾恵(あやえ)お婆ちゃんのお誕生日

 綾恵お婆ちゃんは200キロ位離れた町に住んでいます。 明日は綾恵お婆ちゃんのお誕生日ですので、彼女の子供たちと孫たちは立派なお祝いをしようと色々と忙しく働きました。 綾恵お婆ちゃんの長男は、コックさんなので腕をふるって素晴らしいメニューを考え、彼女が大好きな料理と誕生日のケーキを作りました。 綾恵お婆ちゃんは、明日88歳になるので、全てが完璧であるように彼女の嫁は、特別に家を隅から隅まで綺麗に飾りました。 孫たちは、お婆ちゃんに渡す花束と乾杯の為のシャンパン、そしてお誕生日のプレセントを買いました。 食事のテーブルは新しいテーブルクロスと花で綺麗にデコレーションしました。 玄関には「綾恵お婆ちゃん万歳」と書いた横断幕を掛けました。 家族の中でピアノを弾ける者が、お婆ちゃんの大好きな歌をメドーレーに作って演
する予定です。 ようやくすべての準備が整えられました。

 次の日、一番立派な服を着て皆が喜びに輝いて、幸せな誕生日の雰囲気を祝っています。 この誕生日パーティーは、本当に素晴らしいです。 しかし急に家族の一番ちびっ子が「ストップ!」と叫びました。 「ストップ! 綾恵お婆ちゃんを誘うことを忘れたのではないですか?」と。 どうして彼女を招くことを忘れたのかと皆が考え、急に悲嘆にくれ、落胆しました。

  私たちも、神なしにクリスマスパーティーをお祝いしないように気をつけましょう! いくらクリスマスが楽しく、家庭的な温かみのある祝いであっても、クリスマスは何よりも先ず、イエスの誕生日の祝い日です。 そのことを絶対に忘れないようにしましょう!



       ☆海のヒトデのたとえ話

  あるとても賢い博士が、毎日浜辺に座って色々と考え、本を読んだり、様々な出来事をノートに書くことが大好きでした。 ある日、海岸を散歩していた時、遠くで踊っているような人を見かけました。 近寄るとその人は青年でした、しかし彼は踊っていませんでした。 むしろ彼はあちらこちらでしゃがんだり、立ったりして、走しりながら海に何かを捨てていました。   

  博士はこの青年に「いったい何をしているのですか?」と尋ねました。 青年は「海にこのヒトデを戻しています。 引き潮の時にこのヒトデを海に戻さなかったら、ヒトデは皆死んでしまうでしょう!」と答えました。 そこで博士は、海岸は何キロメートルもある上に、ヒトデの数も多い過ぎるので、青年がいくら苦労しても全てのヒトデを絶対救えないと、説明して青年を説得しようとしました。 博士の理論的な説明を敬意をもって聞いてから、青年はしゃがんで新しいヒトデを拾って、海に戻してから博士に答えました。 「勿論、僕は全てのヒトデを救えません。 あなたは正しいでしょう。 しかし、僕が今、海に戻したヒトデにとっては全く違います。 特に、このヒトデにとって海の水に戻ることは、復活のような出来事です」と。 そして青年は浜辺に残っていた数えきれないヒトデを拾って、一つまた一つと見つけたものを海に戻しました。

  この青年は、この世の出来事を前にして、何もしないで無関心でいるよりも、何とかして何かしょうと決めました。 それを理解した博士は、翌日、海にヒトデを戻す青年を手伝うために浜辺へ行きました。

  私たちも命の浜辺に死にそうな「ヒトデ」のような人々を探しに行って、愛の海に戻して、救うことが出来ます。 人生の遭難者は数えきれないかも分かりません。 しかしただ一人だけにでも救いの手を差し出すなら、きっと私たちの時代はとても優れたものになるでしょう。 クリスマスの時は、この目的を全人類に与えているのではないでしょうか。 私たちも救い主イエスを手伝って、人生の遭難者を救いに行って、神の愛の海に戻しましょう。

                          主任司祭 グイノ・ジェラール神父
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